ココフル・プロジェクト
アイタイカラ。

ー 大槌・釜石 ヨーガ&タッチケアボランティア活動記録 ー
次回のツアーは5/20~22です!
5/15 UP
DIARY~活動記録
2015/8/28(Fri)
8:00
さあ!怒涛の一日が始まります。
手作りおにぎりがうれしい朝食バイキングでしっかり食べて出発!
ユキコはレンタカーを借りて小川の「かだっぺし」さんへ。マリコが昨日タッチケアをさせてもらったメンバーさんたちにヨーガのクラスを行ってから、また合流します。
マリコはココフル関東チームと一緒に、マークの運転で出発!
(マークは、ココフルの事務方全般を担当し、ガイド、ドライバー、カメラマンとなんでもこなすマルチプレイヤー。岩手出身で土地勘もあり、とにかく頼れます。一家に一人常備したい。うらやましいぞ関東チーム!)
向かうのは、まずは大槌のボランティアセンター。預かってもらっているマットを取りに行きます。
役場の前を通りかかると、人だかりとマスコミのカメラ。何やらセレモニーが行われています
「?何だろ??」
と思えば、そうか!今日は先日の選挙で勝利した新町長さんの初登庁日。期せずして大槌の転換の日の目撃者となりました。
それから今日最初の活動地、大ケ口に向かいます。
あ、「おおけろ」じゃありませんよ「おおがぐち」です。(わかるって!)

9:30
大ケ口の集会所は奥まった住宅地の中。仮設住宅の集会所ではなく、地域に昔からあった施設です。とてもいい感じに年季が入っていて、使い勝手がよさそう。
広い和室で住民の方を対象にココフル関東・エリカのヨガクラスを行います。
コーディネートをしてくださったのは大槌のNPO法人「つどい」のMさん。
※「つどい」は大槌の人々が暖かいつながりを保ち、からだもこころも健康でいられるよう様々な活動を精力的に続けているNPO。多彩な活動を公式サイトでご覧ください
NPOつどいホームページ
代表のMさんは、穏やかな物腰とスリムな体のどこにそんなエネルギーが?と思うくらい頼れるお方で、今までも現地キーパーソンとの橋渡しや、様々な調整、集客活動など、ココフル関東チームに多大なご協力をいただいていました。これから関西チームもいっぱいお世話になります!
写真は、Mさんとの再会を喜ぶエリカ。実はエリカは足の骨折で長らく杖が手放せなかったのですが、そのエリカが自分の足で「歩いてる!」ことをいたく喜んでくださいました。




10:00
集会所の広い和室をふすまで仕切り、ヨガのスタジオとマッサージスペースに分割。
ヨガには集会所利用者の近隣住民のみなさん8名が参加してくださいました。みなさんココフルとは初顔合わせだったのですが、こういう催しに積極的に参加してくださる方の常として、明るく、好奇心が旺盛で、人好きな方ばかり。先にいらした方が電話でお友達を呼び出してくださったり、なんてありがたい!T_T
高齢の方や、体が動きにくい方もいらっしゃいましたが、経験豊富なエリカは椅子に座ってできるバリエーションを組み入れ、誰もが自分に合ったやり方で楽しめるヨガをリードしていきました。
最後はとても穏やかなエネルギーに満ち、エリカがちょっとうるうるしてしまうほど、いいクラスになりました。
マリコの方は、座布団を並べてベッドとし、照明も穏やかなリラックスできるセラピールームを作って準備万全。今日タッチケアを受けていただくのはこの集会所のA館長さん。
震災からの日々、人々をお世話する・サポートする立場の方は、限界に近いところまで疲労が蓄積し、体調をひどく崩したり病気になったりしている例がものすごく多いのだそうです。そしてこれからもその状況が劇的に改善される見通しはなく、それぞれががんばるしかない現状があります。
この集会所のA館長さんも、そんな中のお一人。ご高齢のうえ、ずっと不調を抱えておられるので、今回の訪問でぜひタッチケアを受けてもらいたいと、館長さんに長くお世話になっている関東チームから強い希望がありました。今回の活動のテーマ「支える人を支える」の第一弾でもあります。館長さんが今までその体に担って来られたものを、私が具体的に知ることはできないのですが、その重さとご苦労を思い、最大限の敬意をもって触れさせていただきました。
タッチケアは、単なるマッサージではなく、「敬意を表すること」、相手の方が、この世界でただ一人のかけがえない存在として「今ここに生きていること」を祝福する行為なのです。
その気持ちが心の底から湧いてきて、本当によいセッションができました。
「体がすっとした。楽になったよ。ありがとう」と言っていただけてうれしかったです。でも、何も言われなかったとしても、そのことはタッチを通してちゃんと私に伝わりました。だからとても満足です。


12:00
昼食に、大ケロ集会所近くの住宅街の中にある割烹「岩戸」へ。
ここ、私たち関西コンビは全く知らなかったのですが、大変有名なお店だそうで、住宅を改造したシンプルな店構えなのになんとなく醸し出す雰囲気が違う。
店に入れば安部首相やSMAPの写真。おっと!
後で調べたら創業120年の超老舗。中心部にあった店は津波で流され、ここで営業再開されたのだとか。
海鮮メニューや鰻が超ハイクオリティと口コミサイトでも高評価。
この日はおすすめメニューの「カツオのたたき蕎麦」にしたのですが、いやもーおいしかった!感動!
ユキコがいないのがほんとに残念。
割烹岩戸を熱く紹介しているブログをどうぞ。ほんとにいいお店です。
しかし、実はこの幸せな昼食の前に残念な知らせが。
ココフルは、活動資金援助を受けるため、赤い羽根の災害ボランティア活動支援制度に助成を申請していたのですが、その審査に通らなかったとの結果が届いたのです。
う~~~ん。。。
私たち関西チームはこれまで助成を受けてはいなかったので、今まで通りということですが、関東チームは大幅な行動計画見直しを迫られることになります。もうこれまで通りというわけにはいきません。さてどうする。。。?
。。とドンヨリしかけたときにお蕎麦が運ばれてきました。
いや、考えても仕方ないよね。我々よりもっと必要としているところに回されたと思えばいいし、他の支援先探してみよう。とお蕎麦を前にしたらすぐ立ち直る私たち。
やっぱりおいしいものは人を救うのであります。^o^


13:30
そして次の活動場所「エールサポートセンター」へ。大槌の高齢者支援拠点の一つで、関西チームはここも初訪問。ここで「かだっぺし」でのヨーガクラスを終えたユキコと合流します。
ここではエリカがスタッフさん向けの、ユキコが利用者さん向けのヨーガを担当し、マリコは希望の方にタッチケアを行います。大勢の利用者さんが待っていてくださいました。
しかし、ここからが時間との闘い。実は15時過ぎにはこのエルサポを後にし、別の施設「和のっこハウス」に移動しなければなりません。実質1時間半。
急いでセラピースペースの準備をし、
「マッサージ、ご希望の方?」
と聞いてみると、いっぱい手が上がる上がる。。。!
これってすごくありがたいことだけど、お一人何分できるかな? 順番・段取りどうしよう?
えーとえーと。。。。えーい、とにかく始めよう!時間ないし!
と、一番いけない「無計画に行き当たりばったり」をやってしまい、結果的に、時間が足りなくて受けていただけない方を出すことに。><
「いいんですよ~、また次の機会によろしくね」って優しく言ってくださったのが余計に申し訳ない。
無償のボランティアとはいえ、こういう場では不公平が出るようなことはいけません。全員にできないことは仕方ないけど、それならそれで、きちんとどうするか決めて仕切らねば。それはセラピストの責任です。
とてもいい勉強になりました。この経験をこれからに活かします。「次の機会」もきっと作りますから。
と、私のタッチケアはこのようにバタバタしてしまったのですが、ユキコのヨーガはとてもいい感じで和やかに運びました。
見学だけとおっしゃってた方も、椅子に座ってできるポーズは一緒にやってくださったり!
そして、ユキコがずっと通っていた小鎚第5仮設集会所の利用者さんがいらして、再会を喜んでくださったのがまたうれしくて。もうすぐ仮設を出るということで、最後の機会かもしれないので、ここでお会いできてよかった!





15:00
エルサポのみなさんに見送っていただいて、次の会場「和のっこハウス」に急ぎます。
ここもエルサポと同じ高齢者向けサポート施設。でも小さなお子さんも遊んでいたり、とてもアットホームな雰囲気で、私たちもすぐなじむことができました。一足先にエリカとノリコが入って、スタッフさん向けのYOGAクラスとレメディセッションが始まっています。
エリカのYOGAはゆったりしているけど結構ダイナミック。呼吸を意識し、呼吸に合わせて体を開いていきます。まだ若いスタッフさん向けだからしっかり動くポーズもあり、参加のみなさんのびのびとチャレンジしておられます。楽しそう!
マリコの方は、利用者の男性1名と女性スタッフさん2名にタッチケアを受けていただいたのですが、時間に余裕もあって、落ち着いて丁寧な施術ができました。
先に受けていただいた方が「いいよ!」って次の方に勧めてくださるのがうれしい。
スタッフの方の体はやっぱりかなり疲れておられました。でもその疲れは「頑張り」の別な姿なので、背中あたりに澱んだその疲れに「ごくろうさま」と言って、流れていってもらいました。
この施設は終了時間厳守なので、4時半には撤収。慌ただしい訪問でしたが、充実した時間でした。
スタッフさんと抱き合って別れを惜しむエリカたちの姿を見ると、関東チームがこの地で活動を続けてきて勝ち得た信頼の確かさ、絆の深さが垣間見えて、仲間のことながら胸が熱くなりました。
17:00
18時半の次のクラスまで少し時間があるから、ショッピングセンター「シーサイドタウン・マスト」へ。晩御飯が遅くなるのでちょっと何かお腹に入れておかねば。
ということで、各自適当に食べたいものを買って集まってみると。。。
たこ焼きや焼きそばやおまんじゅうは当然。アイスクリームなんかもまあいいとして。
箱ごとのブドウ買ってくる人がいた(ユキコとノリコですが)のにはちょっとアングリ。
「だって食べたいんだもん~!」
洗わなきゃいかんのも皮やら種やら出るのも手がベタベタになるのも上等だと。
でもなんで箱で買うよ?
「この方が安いもん~!」
そ、そうか。。。^-^;
18:30
さて!今日の仕上げは、今回のツアーのメインイベント、関東関西合同チームによる「リラックス&リフレッシュ祭り」。
被災住民のみなさんのお世話をされている方たちの疲れやストレスをケアしたいという、今回の目的に沿って企画したものです。ココフルの全リソースを注ぎ込んで、ヨーガ2クラス、フラワーレメディセッション、タッチケアマッサージというフルコースを組みました。チラシも、気合い入れて作りました。
対象は、大槌町役場にお勤めのみなさんと、社会福祉法人(社協)で働いておられるみなさん。
役場のみなさんには、ココフル関東チームが「役場ヨガ」の名でずっとクラスを開いていますが、今回は社協のみなさんにもご案内しました。
あいにく新町長さんの就任日に重なったことで、みなさん非常に忙しく、いつものように来ていただけなかったのは残念でしたが、そんな中で参加してくださった方には一層の感謝です。
18時からユキコ、19時半からエリカがホールでヨーガを、和室ではノリコのフラワーレメディカウンセリングとマリコのタッチケアを並行して行いました。
ヨーガの後やタッチケアの間に、いろいろ質問していただけたり、興味を持っていただけたのにはとても手ごたえを感じました。ご自身の疲れや不調を自覚し、セルフメンテをすることでご自身の心身を整え、それを周りの人々にも伝えていっていただけたら、こんないうれしいことはありません。
個人的には、「今まで強いマッサージが効くんだと思っていたけれど、ゆっくりで優しいマッサージでも十分気持ちいいし、楽になるんですねえ」と言っていただけてガッツポーズでした。そうなんですよ!強い圧はその一瞬は効いたように感じるけれど、体が身構えてかえって固くなります。優しいタッチは体を安心させることで副交感神経(リラックス神経)を優位にさせ、緊張が取れて楽になるのです。優しいタッチに慣れると、体の内側の変化を感じやすくなります。内面の変化を感じるというのは、ユキコのヨーガの重要なテーマでもあります。






22:00
1日の活動予定、無事終了!
おつかれさまでした!
と、今日も「ろばたや」でカンパイ。
こうやって一日無事終わった後のひとときが一番幸せ。
今回は仲間と一緒で、充実感も倍増です。

24:00
ところで、みなさんは「フラワーレメディ」をご存知ですか?
植物由来のエッセンスが「感情」のコントロールに効果があり、それを自分の症状に合わせて飲むことで、気持ちのバランスを整えることができるというもの。英国の植物学者のエドワード・バッチ博士が提唱し、副作用も習慣性もない安全な療法として、欧米では定着している自然療法です。
日本フラワーレメディーセンター
「ほんとに効くの?」「気持ちの問題ちゃうん?」
って、思いますよね。私も思っていましたが、この日、寝る前にノリコのカウンセリングを受け、ちょっと気持ちが動きました。
あなたが抱える問題をタマネギとしたら、いきなり芯の部分(本質)から解決しようと思うんじゃなくて、まず皮(症状)の方に目を向ける。今あなたを悩ませているその症状を、皮を1枚ずつ剥いていくように改善していけば、本質に迫れるようになる。それが何なのか、なぜなのか、は実は重要じゃない。それが効くのであれば、それで自分が楽になるのであれば、効く理由を追求する必要はないんじゃないか。
なるほど。。。と思いました。それに、カウンセリングを受けながら自分の行動や思考の癖を発見するのは面白いし、悩みの種に会いそうなレメディを38種類から選んでオリジナルのボトルを作るのは楽しい。そういうプロセスを踏んで、自分の気持ちに向き合い、セルフケアしていけるというのは、被災地でストレスを抱える方達にとって有効なメソッドだと思います。
(この記事を書いている今(10月)で、レメディを飲み始めて2か月。確かになんだか楽になっている気がするのですね。うん。カウンセラー・ノリコの目利きは確かです^-^v)
新しいものに出会えるのは楽しい。盛りだくさんな一日の最後、ちょっとワクワクして終えることができました。さあ、明日も頑張ろう!