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Kさんのお話

  • 執筆者の写真: Marico Isii
    Marico Isii
  • 2014年7月3日
  • 読了時間: 2分

Kさん 大槌町、30代女性

 3年経って、良くなってきてるところももちろんあるけれど、一方で、今まで気力で維持していたことに限界が来て、綻びが出てきている。体調を崩したり、不眠になったり、具合を悪くしている人がとても多い。

 元々精神が不安定だった友達がいて、震災後は嘘のように元気に前向きになって頑張っていたのに、ここに来て反動が来たかのように、鬱や不安の症状が出ていて、とても心配。

 子供たちも、今になって、あの頃のことを語りだすようになっていると聞く。あの時小中学生だった子が、その時は何も言わなかったのに、今になって、「実は、あの時こんなもの見た」(おそらく、遺体や、違法行為など?)と言いだして、大人をびっくりさせているとか。

 状況は変わらないけれど、震災への意識が薄れてきていることは自分自身でも感じる。今までは車を運転していても、絶えず「今警報が鳴ったら、どっちへ逃げるか。いつでも即Uターンできるように、車間距離はこれくらい取って。。」と考えていたけれど、最近ちょっとそれを考えていないこともある。

 こちらのことが報道されたりニュースになったりすることはとても減ったと思うけれど、私たちでさえそうなのだから、他の地域の人が忘れているのは仕方ないかもしれない。

 ***<思ったこと>*** 

 仮設住宅で、「最近とみに調子が悪くなった」とおっしゃる方がとても多く、気になっていたので、このお話を聞いて「そういうことか」と思いました。この3年間、身体も非常事態モードになって頑張ってきたけれど、それがもう続かなくなり、反動が来てしまっている時期なのかもしれません。

 だから、被災地・被災者への支援は今からが大切なのだと感じました。復興が思うように進まない中、疲労は蓄積し、なのに世間の関心は薄れてゆく。頑張りたいけど、そんなにずっとは頑張れない。そんな無力感が生まれてきているように思えます。

そんな思いをさせちゃいけない。それにはとにかく日本中が関心を持ち続けること、しつこくかかわり続けることが大事。

だから、現地の様子を伝えていくことを、我々の活動に組み入れようと思いました。


 
 
 

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被災地訪問で出会った方々から聞いたお話をご紹介します。

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